圧縮ダイアログ

書庫の圧縮もしくは更新の設定ができます。

このダイアログの呼び出し方法

  1. Windows Explorer もしくは 7-Zip 内では、圧縮したいファイルかフォルダ (どちらも複数可) を右クリックして下さい。
  2. 7-Zip をポイントして 圧縮(C) をクリックして下さい。

引数

書庫
空欄に圧縮後の書庫の名前を指定することができます。 既存の書庫を参照するには "..." をクリックして、 "開く"ダイアログボックスを表示させてください。
書庫形式
作成する書庫の形式を指定します。いくつかの形式 (gzip と bzip2) は一つの書庫に複数のファイルを格納することをサポートしていません。
圧縮レベル

圧縮レベルを指定します。 6 段階の圧縮レベルから選ぶことができます :

意味
無圧縮 ファイルを無圧縮で書庫に追加します。
最速 最速の圧縮モードです。
高速 ファイルを高速モードで書庫に追加します。速度は速いですが圧縮率は低くなります。
標準 ファイルを圧縮して書庫に追加します。バランスの取れた設定です。
最高 ファイルを最高圧縮モードで書庫に追加します。 圧縮率が高くなります。
超圧縮 ファイルを超圧縮モードで書庫に追加します。 もっとも時間がかかりますが、もっとも高圧縮率です。
圧縮メソッド

圧縮メソッドを指定します。各々の書庫がそれぞれの圧縮メソッドを持つことができます :

メソッド 説明
LZMA 7z 形式のデフォルト圧縮形式です。これはとても高い圧縮率と 高速な解凍を提供します。
LZMA2 LZMA ベースの圧縮形式です。 LZMA に対して、より良いマルチ・スレッディングのサポートを備えます。しかし圧縮率は いくつかのケースで悪くなる場合があります。LZMA2 ではもっとも良い圧縮率のために1個か2個の CPU スレッドを使用します。 もし 2個以上のスレッドで LZMA2 を使用する場合、 7-Zip はデータを複数の塊に分割し、それらの塊ごとに個別に圧縮します。(塊ごとに2スレッドずつ使用します。)
PPMd Dmitry Shkarin の PPMdH アルゴリズムに若干の変更を加えたものです。 たいてい、テキストファイルの圧縮時に 高い圧縮率と高速さを発揮します。
BZip2 BWT アルゴリズムに基づいたスタンダードな圧縮メソッドです。 たいていテキストの圧縮時に高速で とても圧縮率の高い圧縮をします。
Deflate ZIP と GZip 形式でのスタンダードな圧縮メソッドです。 圧縮率はそう高くはありませんが、 とても高速な圧縮と解凍が可能です。 Deflate は 32 KB までの辞書にしか対応していません。
Deflate64 より大きな辞書 (64KB) を使用できるよう修正された Deflate アルゴリズムです。

AMD Athlon 64 X2 3800+ での 7-Zip のパフォーマンスと必要メモリの見積もり :

メソッド レベル 辞書サイズ 圧縮速度 解凍速度 圧縮のためのメモリ 解凍のためのメモリ
LZMA 最高速 64 KB 4.5 MB/s 15 MB/s 3 MB 3 MB
高速 1 MB 3 MB/s 10 MB 3 MB
標準 16 MB 2 MB/s 186 MB 18 MB
最高 32 MB 1.8 MB/s 376 MB 34 MB
超圧縮 64 MB 1.6 MB/s 709 MB 66 MB
PPMD 高速 4 MB 1.4 MB/s 6 MB
標準 24MB 1.2 MB/s 26 MB
最高 64 MB 1.0 MB/s 66 MB
超圧縮 192 MB 0.9 MB/s 194 MB
Deflate 高速 32 KB 15 MB/s 40 MB/s 3 MB 2 MB
標準 3.5 MB/s
最高 1.5 MB/s 4MB
超圧縮 0.4 MB/s
BZip2 標準 900 KB 3 MB/s 16 MB/s 20 MB 7 MB
最高 1.2 MB/s
超圧縮 0.4 MB/s
辞書サイズ

辞書サイズの指定。

たいてい辞書サイズを大きくすると高い圧縮率が得られます。 しかし、圧縮速度は遅くなり、必要となるメモリも多くなります。

LZMA の圧縮に必要なメモリ (RAM) はおおよそ辞書サイズの11倍となります。 LZMA の解凍に必要なメモリ (RAM) はほとんど辞書サイズと同じ程度となります。 PPMd の圧縮および解凍に必要なメモリ (RAM) は ほとんど辞書サイズと等しくなります。

Word サイズ

圧縮時に利用される連続した同一のデータを発見するために使用する Word サイズの指定。

たいてい LZMA と Deflate は Word サイズを大きくすると速度が遅くなり、 少し高い圧縮率が得られます。 大きな Word サイズの指定は、同一のデータが長く続くファイルの圧縮時には かなりの圧縮率の向上を期待できます。 PPMd での Word サイズは 圧縮率と圧縮 / 解凍の速度の両方へ強く影響します。

ソリッドブロックサイズ

ソリッドブロックのサイズを指定します。ソリッドモードの無効化も選択可能です。 ソリッドモードでは、すべてのファイルは連続したデータの塊として圧縮されます。 通常、ソリッド書庫として圧縮することは圧縮率を改善します。 このオプションは 7z 書庫でのみ使用することが可能です。ソリッド圧縮された 7z 書庫の更新は ある程度の再圧縮が必要となる場合があるため、時間がかかる事があります。

CPUスレッド数

圧縮時のスレッドの数を指定します。 マルチプロセッサのシステムで大きなスレッド数の指定すると、圧縮速度をスピードアップすることが可能です。 シングルコアの CPU でさえ、ときどきスピードアップします。

書庫を分割
    {Size}[b | k | m | g]
    

分割後のボリュームのサイズを指定します。単位はバイト、キロバイト (1 キロバイト = 1024 バイト) 、 メガバイト (1 メガバイト = 1024 キロバイト) 、ギガバイト (1 ギガバイト = 1024 メガバイト) の中から選択します。 {Size} のみ指定した場合、7-zip は単位がバイトであるとみなします。 複数の値を選択可能です。例えば:

    10k 15k 2m
    

これは最初のボリュームを 10 KB 、次を 15 KB 、残りを 2 MB にして分割します。

パラメータ

圧縮の際に利用される引数を指定することができます。 詳細は -m (圧縮方式の指定) の説明を参照して下さい。 圧縮ダイアログを使用する場合は、パラメータの前に -m(スイッチ) をつけてはいけません。

      0=PPMd

ファイルの圧縮に PPMd を用いる

      0=bcj2 1=lzma:d23 2=lzma 3=lzma b0:1 b0s1:2 b0s2:3

BCJ2 フィルター (x86 の実行ファイル用) と LZMA を用いる

更新方法

更新方法を指定します:

方法 意味
すべてのファイルの上書き 指定したすべてのファイルを書庫に追加します。
ファイルの追加と更新 書庫内の古いファイルを更新し、 新しいファイルを追加します。
変更したファイルのみ更新 指定した書庫内のファイルが 選択されたディスクファイルより古い時に更新します。
ファイルを同期させる 追加されたファイルが新しいときのみ置き換えます。 書庫に存在しないファイルのみ追加します。 また書庫に存在していて ディスクに存在しないファイルのみ削除します。
オプション

圧縮オプションを指定します:

オプション 意味
自己解凍書庫の作成 自己解凍書庫を作成します。 7z 書庫のみで指定することができます。 詳細は -sfx (自己解凍書庫の作成) の 自己解凍モジュールスイッチの説明を参照して下さい。
共有されたファイルの圧縮 他のアプリケーションで書き込みのために開かれているファイルを圧縮します。
暗号化

パスワードと暗号化のオプションを指定します。

パスワードの入力
ここでパスワードを決定します。
パスワードの再入力
確認のため、ここにパスワードを再入力します。
パスワードを表示する
入力の際にパスワードを表示します。
暗号化方式
暗号化方式を選択します。 7z 形式では AES-256 のみ使用可能です。 ZIP 形式では ZipCrypto か AES-256 を選択可能です。 もし 多くの Zip 書庫との互換性が欲しいなら、 ZipCrypto を選択します。 AES-256 は強力に暗号化してくれますが、現在 AES-256 は 7-Zip と WinZip 、そして幾つかの ZIP アーカイバでのみサポートされます。
ファイル名の暗号化
書庫ヘッダの暗号化をするか否かの選択で、ファイル名の暗号化も含みます。